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彼女達の歩むべき道

にょもすけ氏原案「ラックセイヴァー」の制作中につき、シナリオの悩みどころを整理させてもらいます。

何が何だか分からないと思いますが、メモ書きだと思ってください。



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幸運な少女が1人。その幸運を分け与えられた少女が2人。彼女達を恨んでも仕方がない不幸な少女が1人。

幸運と不運の釣り合いが取れていないこの街は、一体どうなっていくのか。


不幸な少女は、その状況を知った上で"自分のための行動"を起こすのか。それとも、"世界のための行動"を起こすのか。


幸運な少女達3人は、自分のために行動する。彼女達は次第に、この世界の真実を知っていくことになる。そして、立ち向かうべき大きな力に圧倒される。


世界の真実は、不幸な少女のこれまでの行動や立ち位置というのもをひっくり返す必要がある。そして、幸福な少女達が"自分のための行動""世界のための行動"が同一軸にあることを自覚させる必要がある。

この2点が、黒幕を考える上での条件となっている。



ただし、このストーリーラインというのは一般的なバトル漫画のような構成になっている。何者でもなかった少女達が、個人の成長を成し遂げていく延長線上に、社会に貢献できるようになるという話。ロボットや変身ベルトのように、授かった力に見合う精神を獲得することで、自分達が立派な大人になれたと感じるという話である。(他意はない)

そして、にょもすけ氏の現在悩んでいることは、そこにエヴァ的な要素も同時に求めているからではないか。エヴァは、途中までは同様に"自分の身体を拡張することで、成長願望を刺激する"ような形だが、途中から全く違う方向へ走っていく。自分の成長の証を外の世界に求めるのではなく、"自分の精神性と自分の極めて近しい人間との関係性"において、前進することがエヴァという物語の主軸になっている。(途中で路線変更した感は否めないが)

そして、にょもすけ氏にとって、"エヴァ的な答えの出し方"が、より高次元な表現なのだと感じているのではないか。(ちなみに私はそう思う)だから、いわゆる特撮的、バトル漫画的最終決戦にゴーサインを出せないのではないか。

これらを踏まえて、ご一考いただきたい。


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そんな問い掛けをしてからもう一週間。今週も話し合いが行われたんですが、にょもすけ氏の結論は出ずに今も悩み続けています。

行き当たりばったりで軽い作品を作るなら、シチュエーションや関係性を軸に構築していく手もあるでしょう。

しかし、未だに答えは出ないというのは、きっとこの作品は大切で納得のいく形で進めたいという意思の表れなんですよね。

果たして、彼女達は一丸となってハッピーエンドを迎えられるんでしょうか。

また報告します。