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山井勇作について考える

どうも、七緑です。

山井勇作という人物について考えます。



どんなことを日頃考えている人なのか想像がし難い状況なので、整理しつつ宗教学的観点から他人をどう見ているのか分かるといいなと思います。

そして、本編では独り言として表現出来れば言うことはありません。


山井はうだつの上がらない宗教学者です。多くの研究者は教授として大学の傘の下で研究を続けますが、それは能力を認められた一握りの優秀な人物にしか与えられていない環境です。残念ながら山井はそうではありません。宗教学科のない大学で非常勤講師として働いている彼は、現状に満足していません。さらに、その状況を打破する方法が見つからず、半ば諦めています。

自分がくだらない人間に思えてなりません。宗教学的観点から、その道にのめり込む人々の心情に整理を付けている手前、自分が何かを強烈に信仰することは難しいと感じています。

だからこそ、現実から目を背けられずに苦しんでいるわけです。


柳楽の誘いで事件と関わりを持つことになりますが、山井はこれを千載一遇のチャンスとして捉えているはずです。しかし、完全に前のめりになれない理由があります。死者が出ていることと、宗教への介入は軽率に行われてはならないというポリシーがブレーキを掛けているわけです。

山井は事件に関われば関わるほど、自身の根底となる信条にヒビが入る感覚に陥ります。

事件への関心が強まるほど、自分に対する違和感も強まります。何者かにコントロールされているのではないかと思うほど、これまでの自分では考えられないような大胆な行動に出ます。



そんな人物です。

では、近いうちに。