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怪異とヒト

どうも、七緑です。


「人間には存在している意味はないのに、怪異には存在する意味があるんだな」

今ちょうど西尾維新の化物語を読んでいて思いました。

正確に言えば、人間は存在し始めた原因はありますし、産んだ両親からすれば立派な意味があるのかも知れません。しかし、その個体に対する意味というよりも種の存続を目的としたヒトという種が存在する理由でしょう。


対して、怪異の存在は何かの象徴なので、初めから意味があります。

人間は後天的に意味を獲得しますが、怪異は先天的に意味を持っています。


私は、自分が人が生きる理由についてあまり深く考える事はありません。自分の存在に疑問を抱く事が無いからです。

しかし、他人に対しては別です。この人が生きる理由は何だろうと気になる事は頻繁にあります。生活が楽しくなさそうだからです。


人間は怪異と違って、後天的にその存在の意味を獲得しなければ、無意味のまま死にます。無価値なのです。


これは決して無気力な人間を批判する意図ではありません。心の持ちようの話です。人間は存在の意味を定める事で人生に対する物差しを手にします。


私は怪異幽霊怪物お化け妖怪など、それらの存在に魅力を感じますが、それは存在の意味に起因しているようです。そして同様に、人間に対しても自分の意味を持っている人に魅力を感じます。他人から見ればもしかするとちっぽけだったり、馬鹿げているかも知れませんが、自信を持って自分の存在を肯定できる人が魅力的です。


物語を作る上でキャラクター設定の指標になりそうなので、意識してみる事にします。


では、近いうちに。