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ufotable版Fate UBWを視聴して

どうも、七緑です。


空前の二次創作ブームでFGOのキャラを描いていたので、それにちなんでufotableFate UBWを見直していました。


今更にして以前から引っ掛かっていた部分が解消されたので、少しお話しさせてください。


引っ掛かっていた点というのは、切嗣が士郎へ放った台詞です。

入院している士郎に質問をして、切嗣の引き取られる事になるわけですが、「僕は魔法使いなんた」的な事を言うわけです。型月の世界観において、魔法並びに魔法使いというのは非常に特別な意味があるわけですが、わざわざどうしてそんな冗談を言ったのだろうと、思っていました。切嗣は外道として扱われるような人物です。それは魔術師としても同様な扱いだと思うんですが、そんな彼がなぜ魔術師の目指す"根源"へ到達した証である魔法の使い手を名乗るのだろうと不思議に思ったわけです。


魔法の設定に関しては若干怪しいのですが、「魔法使いの夜」の知識を踏まえて考えてみました。魔法は魔術とは異なるモノです。現実世界で起こりうる事象を魔術師が魔力を使用して短縮化して起こすのが、魔術です。現実に起こるはずの等価交換で成立しているはずの釣り合った天秤の片方を魔力に置き換えて成り立たせるのが魔術ということです。設定上魔力という神秘はありますが、それ以外は理屈があるわけです。しかし、魔法はそれと全く異なり、神秘によって神秘を引き起こすような突飛なものです。つまり、魔法使いはルール無視、規則破りなのです。魔術的な制約から外れた自由な存在とも言えます。


おそらく。

切嗣は魔術的なあらゆる制約から外れた自由な存在なんだと冗談混じりに伝えたかったのでしょう。

魔術師としてのあるまじき行為や姿勢に憤った凛でしたが、それも自然な事でした。

仕方のない事ですが、士郎は切嗣のスタンスを理解していませんでしたし、魔術師としての切嗣に憧れを抱いていたので、士郎の話す切嗣像には本物と若干の乖離が出来ています。


切嗣に憧れを抱き、魔法使いと自称した真意について悟る事が出来なかった、他のルートの士郎は守護者としてルールに縛られたまま死してもなお正義のために働き続ける事になります。


英霊エミヤも士郎も切嗣もより一層愛おしく感じられますね。


魔法使いだと自称する台詞は、UBWのエピソードとして必要な台詞だったという事ですね。非常に納得がいきました。


原作勢にとってはもしかすると分かりやすく明示されているポイントなのかも知れませんが、アニメしか視聴していないため、随分と時間が掛かってしまいました。


では、近いうちに。